アジア本社の意向で販売システムを統一するための課題と解決策
日本市場に進出したアジア企業は、日本のベンダーが自ら使いやすいシステムを使って店舗運営をスタートしますが、ある日、アジア本社の意向で販売システムを世界的に統一することが決まることがあります。
この際に苦労するのは日本の商習慣に合わせたカスタマイズです。
アジアのシステムを日本の商習慣に合わせる際の課題
アジアの販売システムを日本の商習慣に合わせたカスタマイズをする際の課題は以下のものが想定されます。
一番の問題は システムの日本語化
シングルバイトで稼働しているシステムを日本語(ダブルバイト)に翻訳することで文字化けが発生する可能性があります。
システムそのものが多言語化している場合でも、おかしな日本語に翻訳されているケースが多く、またシステムのバージョンアップの際に、多言語化の先祖返りが発生するケースもあるため、実は英語のまま使用しているケースもあります。
日付の表記も影響
日本・中国・韓国:yyyy/mm/dd
東南アジア各国:dd/mm/yyyy
よく見られる商習慣の違い
- 免税処理の方法
日本の小売店のほとんどが、免税後の金額をお客様から受け取る方式をとっているが、東南アジア各国では欧州同様空港のDetaxカウンタで申請後、還付を受ける方式
- 収入印紙貼付の義務
日本では現金税別50,000円以上のお支払い時には収入印紙貼付が義務
- 領収書とレシート
日本ではレシートとは別に領収書を発行することが通念としてある
- VAT番号は不要
日本ではレシート上に企業VAT番号等の記載は不要
- 住所表記
日本語では東京都千代田区一番町1-1-1と記載しますが、他の多くの国では登録画面上の並びが、1-1-1 一番町 千代田区 東京都のように日本人にはなじみのない登録方法になるケースがある。
データ移行の課題
既存システムからのデータ移行も課題の一つです。
どこまで移行できるのか、移行できない場合のバックアッププランをどうとることができるのか、
双方合意の上で決める必要があります。
個人情報など
個人情報保護に関しては、整備・強化が進んでおりPDPAを導入しているアジア各国では日本の個人情報保護法よりも厳しい規制があるケースもあります。
システム的にはタイムゾーンは違えど、大きな時差がないことから夜間のメンテナンスも比較的やりやすいと言えます。
アジアのシステムを日本の商習慣に合わせる2つの課題解決策
アジアのシステムを日本の商習慣に合わせる際の課題を解決する方法は2つあります。
1つは、これらの経験を持つスタッフ、コンサルタントを雇うことです。
もう1つは、同じく経験のある専門的な企業にアウトソーシングすることとなります。
私たちオフィスコクアは欧米ブランド企業など、豊富な経験を活かし、日本でビジネスを拡大するアジア企業をサポートし、抱える問題を解決に導きます。